男性のデリケートゾーンの洗い方 ― 包皮と恥垢、においと受診の目安
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性器の洗い方は、学校でも家でも、くわしく教わる機会がほとんどありません。なんとなく体と同じようにボディソープで洗っている、という方も多いと思います。けれど、性器の皮ふは薄く、洗い方しだいで、においやかゆみが出やすくなります。このコラムでは、包皮(ほうひ)の内側まで含めた毎日の洗い方と、一人時間の前後のひと手間、受診したほうがよいサインをまとめます。
毎日のお風呂で、1分あれば足ります。こするより「流す」が基本ですよ。
恥垢(ちこう)とは:においのもと
包皮の内側は湿りやすく、皮脂や古い皮ふ、汗や尿がたまりやすい場所です。これらがまじった白いかすを「恥垢」と呼びます。たまったままにすると、においのもとになり、菌やカビ(カンジダ)が増えて、亀頭(きとう)や包皮が赤く腫れる「亀頭包皮炎」の原因にもなります。イギリスの国民保健サービス(NHS)も、亀頭包皮炎の原因の1つに「きちんと洗えていないこと」を挙げています。
ただし、反対に洗いすぎ・こすりすぎや、せっけんの刺激も炎症の原因になります(NHS、泌尿器科の解説)。目指すのは「毎日、やさしく、さっと」です。
毎日の洗い方:5つの手順
- 手を洗う:性器にさわる前に、手をきれいにする
- 包皮を、無理のないところまでむく:痛みが出るところまで引っぱらない
- ぬるま湯で流す:亀頭と、亀頭の根元のくびれ(恥垢がたまりやすい所)を、指の腹でなでるように流す。こすって落とさない
- 水気を押さえて拭く:タオルでこすらず、押さえるように乾かす
- 包皮を元に戻す:むいたら、必ず元の位置に戻す
NHSは、毎日ぬるま湯(または保湿剤)で洗うことをすすめています。せっけんを使う場合は、香りのないものを少量にして、よく流しましょう。赤みやかゆみがある時は、せっけんをやめてぬるま湯だけにします(NHS)。香りの強いせっけん、パウダー、デオドラントは、性器には使わないでください(NHS)。
むいたら、戻す:これだけは覚えておく
包皮の口がせまい人が、むいた包皮を戻さずにいると、包皮が亀頭の根元をしめつけて戻らなくなることがあります。これを「嵌頓包茎(かんとんほうけい)」といい、亀頭が腫れて、血の流れが悪くなる急いで手当てが必要な状態です(NHS)。
むいた包皮が戻らない、腫れてきた、痛む、亀頭の色がいつもと違う。そんな時は、自分で無理に戻そうとせず、すぐに泌尿器科へ。夜間や休日は救急外来を受診してください。
一人時間の前後のひと手間
- 始める前に手を洗う:爪の間まで。手の汚れは、そのまま性器の皮ふにつきます
- 終わったら、ぬるま湯でさっと流す:精液やローションの残りは、時間がたつとにおいやかゆみのもとになります
- 道具も同じ日に洗う:洗い方と乾かし方は、後始末の作法にまとめています
- コンドームでかぶれやすい人は:NHSは、敏感肌向けのコンドームを選ぶことをすすめています
においが気になる時
においが気になると、香りつきの製品でごまかしたくなります。けれど、香料は皮ふを刺激し、かえってかゆみや赤みのもとになります(NHS)。まずは毎日の洗い方を見直し、汗をかいたら下着を早めに替える、通気性のよい下着を選ぶ、といった工夫から試しましょう。洗ってもにおいが続く時は、炎症や感染症のサインのこともあります。
受診の目安
次のような時は、泌尿器科(皮ふの症状が中心なら皮膚科)で相談してください。
- 亀頭や包皮が腫れる、赤い、かゆい、痛い(NHS)
- 包皮の下から、濃い分泌物が出る、いやなにおいがする(NHS)
- 包皮のまわりから出血する、包皮がむきにくくなってきた(NHS)
- おしっこの時に痛む、勃起の時に痛む(NHS)
- 症状をくり返す(糖尿病が関わっていることもあります。NHS)
性感染症が心配な時は、全国の保健所などで、無料・匿名でHIVなどの検査を受けられます。症状がある時は、病院やクリニックの受診がすすめられています(厚生労働省)。
このコラムは成人男性向けの一般的な手入れの目安です。病気を見分けたり、治したりするものではありません。むいた包皮が戻らない時は、すぐに受診してください。包皮がむけないこと自体に悩んでいる場合も、泌尿器科で相談できます。
修行のお題 今夜のお風呂で、「むく → ぬるま湯で流す → 押さえて拭く → 戻す」の流れを、1分でやってみましょう。1週間続けたら、においやかゆみの変化を記録アプリ「修行帳」にメモしてください。